ヒアルロン酸の効果とは?種類による効果の違いと正しいお手入れの方法を解説
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「ヒアルロン酸って、結局はどういう効果があるの?」
「ヒアルロン酸にはいくつか種類があると聞いたけど、効果は違うの?」
身近な美容成分として知られているヒアルロン酸ですが、具体的な効果については意外と知らないものですよね。
そこで今回は、ヒアルロン酸に期待できる美容効果や種類によるはたらきの違い、ヒアルロン酸が配合された化粧水の効果的な使い方などをご紹介します。
目次
ヒアルロン酸とは
ヒアルロン酸はムコ多糖と呼ばれる物質の1つです。ムコ多糖とはアミノ酸と糖を含む物質の総称で、ほかには膝の関節の動きに関わるコンドロイチンや血液凝固系に関わるヘパリンなどが知られています。
ヒアルロン酸の役割
ヒアルロン酸がないと生きていけないほど、人間の体には欠かせない成分です。どのような役割をもっているのかをまずは見ていきましょう。
ヒアルロン酸は体のいたるところで活躍する
ヒアルロン酸は化粧品によく配合されている成分のため、皮膚に含まれていることはご存知の方も多いでしょう。しかし驚くことに、ヒアルロン酸は次のように皮膚以外にも体のあらゆるところに存在しています。
- 関節液
- 硝子体
- 鼻の軟骨
- へその緒
- 腎臓
- 脳
- 筋肉
ヒアルロン酸には膝の軟骨を保護するはたらきもあることから、関節痛がある方に注射をして痛みをやわらげる治療法もよく行われています。硝子体や鼻の軟骨の形を維持するためにも欠かせません。
脳や筋肉にも存在しているため、ヒアルロン酸は私たちの体にとってなくてはならないものだと言えるでしょう。
ヒアルロン酸の種類と効果
ヒアルロン酸とひとくちに言っても、実はいくつも種類があります。基本的にどれも保湿効果をもっていることは共通していますが、それぞれ違ったはたらきがあることが特徴です。
ヒアルロン酸Na
一般的に「ヒアルロン酸」と言われるときは、このヒアルロン酸Naを指していることが多いでしょう。ヒアルロン酸Naは数あるヒアルロン酸のなかでも、もっともよく使われているものです。
お肌に浸透してうるおいをもたらすはたらきよりも、お肌の表面にうるおいの膜を作って保護するはたらきに優れています。
加水分解ヒアルロン酸
通常のヒアルロン酸を細かい分子にまで分解したものが、こちらの加水分解ヒアルロン酸Naです。低分子ヒアルロン酸と呼ばれることもあります。
一般的なヒアルロン酸は、分子量が5万~10万ほどありますが、加水分解ヒアルロン酸Naは1万以下しかありません。分子量が大きいヒアルロン酸ほど角質層への浸透性が悪くなるため、小さくすることで浸透性を高めたのが加水分解ヒアルロン酸です。お肌の内側からうるおいを保ってくれます。
アセチルヒアルロン酸
ヒアルロン酸Naをアセチル化したものです。別名、スーパーヒアルロン酸とも呼ばれています。通常のヒアルロン酸の一部をアセチル基と置き換えることで、お肌への馴染みをよくしました。
お肌は脂質二重層といって油の性質をもつ膜に覆われています。アセチル基は油に近い性質をもっているので、水のように弾かれることなく馴染んでくれるのです。
ヒアルロン酸Naと比べると、お肌への吸着性は7倍も高まっています。また、ほかのヒアルロン酸よりも粘性が低く、ベタつきにくいことも特徴です。
複数のヒアルロン酸を補給することが大切
ヒアルロン酸でお肌のうるおいをしっかり補給するためには、複数のヒアルロン酸を取り入れることが大切です。ヒアルロン酸の種類によってもっている特性が違うため、1種類だけ補給してもなかなか効果を得られません。
お肌の内側からうるおいを保持する加水分解ヒアルロン酸やアセチルヒアルロン酸、お肌の表面にうるおいの膜を作って保護するヒアルロン酸Naなどバランスよく補給してあげましょう。さまざまな種類のヒアルロン酸が配合されている化粧品を使うことで、よりお肌への効果を実感しやすくなります。
ヒアルロン酸に期待できる美容効果
ヒアルロン酸入りの化粧品を使うことで、主に次の3つの効果が得られます。
お肌を保湿しやわらかくする
うるおいに満ちたお肌は、しっとりとやらかい手触りになるものです。角質層まで浸透したヒアルロン酸がうるおいをしっかり保持してくれることから、お肌をやわらかくする効果が期待できます。
また、お肌のターンオーバーが正常に整うことで余計な角質が落ちやすくなることも特徴です。角質がたまりにくいお肌になることで、ゴワゴワした手触りがなめらかになります。
お肌にハリを与える
ヒアルロン酸はお肌のハリを支えるために必要不可欠な成分です。お肌の支柱のような役割をしているコラーゲンを取り囲んで支えることでハリをもたらします。支柱であるコラーゲンだけではお肌をしっかり支えることができないため、ハリを保つうえではとても大切な成分です。
お肌を保護する
とくにヒアルロン酸Naは分子量が高いため、お肌の内側ではなく外側にうるおいを与えてくれる効果があります。表面を水分で保護することで、バリア機能のはたらきを助けて外部の刺激からお肌を守ってくれるでしょう。
ヒアルロン酸入り化粧水の効果的な使い方
せっかくのヒアルロン酸が入った化粧水。どうせならしっかりとその効果を実感したいですよね。化粧水は使い方を1つ変えるだけでも随分とお肌の調子が変わるものです。もっちりとした理想のお肌を手に入れるためにも正しい使い方をマスターしておきましょう。
洗顔後なるべく早く化粧水をつける
化粧水をつけるタイミングは洗顔後がもっとも多いでしょう。洗顔が終わったらなるべく早めに化粧水をつけるように心がけることが大切です。
洗顔すると10分ほどかけて急激にお肌の水分量が低下していくことがわかっています。そのままお手入れをすることなく放っておいても、お肌の水分量は洗顔前の状態に戻ることはありません。
そのためできれば10分以内に化粧水をつけましょう。なるべく早く化粧水を馴染ませることで水分の蒸発をくい止めることができます。
お肌がひんやりするまで馴染ませる
化粧水を馴染ませるときは、さっと簡単につけるだけではあまり意味がありません。お肌がひんやりするくらいまで丁寧に馴染ませることが大切です。
化粧水が十分に馴染むと一時的にお肌の温度が下がるため、ひんやりしてきたら化粧水がしっかり馴染んだ証拠。できれば手のひらではなく、コットンを使ってパッティングしましょう。
コットンが毛羽立たないくらいに化粧水をたっぷりと染み込ませ、ときどきお肌を手で触って温度をチェックしながら馴染ませます。
乳液やクリームで蓋をする
ただ化粧水をつけただけでは、せっかく馴染ませたうるおい成分はすぐに蒸発してしまうものです。化粧水をつけたあとは、乳液やクリームで必ず蓋をしましょう。
乳液とクリームはどちらを使っても問題ありませんが、より乾燥が気になる方はクリームの使用がおすすめです。しっかりとお肌のうるおいを守りたい場合は、乳液とクリームのダブル使いをするとよいでしょう。
まとめ
ヒアルロン酸は皮膚や関節など体のあらゆるところに存在している成分です。保湿効果に優れており、お肌をやわらかくしたりハリを与えたりする効果があります。
ただしヒアルロン酸を1種類だけ補給しても思うような効果は得られません。ヒアルロン酸Naはお肌を保護する力、加水分解ヒアルロン酸やアセチルヒアルロン酸は角質層まで浸透して内側から保湿する力に優れています。
このようにヒアルロン酸は種類によって特性が違うため、複数のヒアルロン酸を補給することで効果を実感しやすくなるものです。ヒアルロン酸配合の化粧品を購入するときは、量だけでなく種類がどれだけ多いのかにも注目してみましょう。
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